




NEVER ENDING STORY
同名映画「ネバー・エンディング・ストーリー」の原作「はてしない物語」の原作者はミャエル・エンデ。彼は児童文学家ですがその前は、まだ軍用機がプロペラで空を飛んでいた第一次世界大戦頃のパイロットでした。当時、まだ民間人で空を飛ぶ経験をしたことがほとんどなかった中で、「空を飛ぶ」という貴重でかつ豊富な経験の裏付けがあるエンデの描写はもともと臨場感たっぷり。本の中にある空想の国「ファンタージェン」の存亡の危機を救うため少年アトレイユが竜にのって空を飛びまわるシーンで、この曲は流れていたのですが、そこにピッタリはまっていたとは思います。
すみません。この曲自体も良いのですが、原作があまりに偉大で個人的思い入れが強いので、そちらの解説を優先して曲はついでです。「果てしない物語」ストーリーの後半部分は、バスティアンが願いを一つかなえるごとに一つずつ大切な記憶を失っていくという設定の中で、最初のうちは調子にのってどんどん自分の願い事を叶えていきますが、そのうちに、とうとう自分が誰かもわからなくなってしまう。そんな暗闇に堕ちてしまったなかで本当の自分を見つけ出していくという内容。これがまた非常に考えさせられる深い内容で、私は本当にミヒャエル・エンデが大好きです。

PROFILE
KAJAGOOGOO(カジャ・グーグー)のボーカルをつとめていたが、「音楽の方向性の違い」を理由に'83年脱退。しかし実はグループ内でのギャラの配分問題だったと言われている。
DISCOGRAPHY