




LEAVE IT(リーヴ・イット)
アルバム「ロンリーハート」
にリーヴ・イット(ア・カペラ・ヴァージョン)と合わせて2曲収録されています。美しいメロディとリズム感、そしてアカペラに耐えうる内容ある歌、ポン!と飛び出したようなイントロ」から始まる、非常に完成度の高い曲。
〜I can feel no sense of measure. No illusions as we take. Refuge in young man's pleaseure. Breaking down the dreams we made Real.(僕には基準を感じることができない。幻想を抱いているわけでもない。若者の楽しみに身をるだねて、自ら実現した夢を、自ら壊していくだけ。)〜But she never came back.〜Ah Leave it.(彼女は決して帰ってこない。放っておけよ。)・・・放っておくのは果たして彼女のほうなのか、それとも自分のことなのか、それは解釈しだいですが、天上天下唯我独尊というか、わが道を行く、雪混じりのダウンタウンを背景にした冷めた内容の歌ではありますが、それがまた、'80年代のYESらしくて良いと思います。
OWENER OF A LONELY HEART(ロンリーハート)
OWENER OF A LONELY HEART(ロンリーハート)
この曲は、プログレッシブ・ロックとは言い難いので、往年のYesファンは戸惑ったようですが、YESを代表する'80年代の名曲です。ベースラインが響く渋いリズミカルなフレーズの繰り返しのイントロから「Move yourself ! You always live your life. Never thinking of the future.(さあ、行動しろ!自分の人生を生きるんだ!将来の事を考えることなく)」と歌がはじまる。過去でもなく、将来でもなく、今を精一杯生きよ。自分は自分、自分を偽ることなく、自分自身の人生は自分で決めて進路を切り開け!というメッセージソング。そんな自分自身の人生に責任をとると覚悟を決めた人間の孤独な気持ちを表現しており、生きる気力、モチベーション、元気を与えられます。また、成功したいと思うかもしれないが、それよりも、Be yourself! (自分自身であれ!)と、共感を強く生むこの曲は一度聴いたら強く印象に残ります。ホンダ自動車のCMソングにも使われました。


YESは、'68年にロンドンで結成されたプッログレッシブ・ロック・バンドの名門で、メッセージ性に富んだ数多くの曲を世に送り込んでいる。「ロンリーハート」で全米No.1を獲得する。メンバーチェンジの激しいバンドで、その度に創造と破壊を繰り返して常に先進的な音楽を提供し続けた。
キーボードのリック・ウェイクマンは'70年前半当時、シンセサイザーがまだ単音楽器の技術水準の頃は、一度に25台以上のキーボードを操ったテクニックをもち、トレヴァーラビンのコンテンポラリーなギターとロンリーハートで実証されている作曲能力、またギターのように軽快にベースを操るクリス・スクワイヤー、ジョン・アンダーソンの独特の個性ある歌唱力、それらが実験室的な経歴の一面を持つグループでながらも決してバラバラではなく、美しく統合され続けている。